米シャトル「ディスカバリー」、打ち上げに成功米シャトル「ディスカバリー」、打ち上げに成功=断熱材はく離のリスク抱えたまま
4日午後2時38分(日本時間5日午前3時38分)、米フロリダ州ケープカナベラルのケネディ宇宙センターから打ち上げられたスペースシャトル「ディスカバリー」【AP】
ライブドア・ニュース 増谷栄一記者
(参照:http://blog.livedoor.jp/emasutani/)

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米シャトル「ディスカバリー」、打ち上げに成功=断熱材はく離のリスク抱えたまま

スペースシャトル「ディスカバリー」の打ち上げを見守る観衆【AP】
【ライブドア・ニュース 07月05日】− AP通信によると、米NASA(航空宇宙局)のスペースシャトル「ディスカバリー」が、独立記念日を迎えた4日午後2時38分(日本時間5日午前3時38分)、米フロリダ州ケープカナベラルのケネディ宇宙センターから、予定通り打ち上げられた。

  今回の打ち上げは3年半前にスペースシャトル「コロンビア」が、断熱材の一部が剥がれ落ちて外部燃料タンクを破壊し、墜落して以来、2度目で、昨年7月に、やはり、ディスカバリーが打ち上げられて以来、1年ぶりの飛行となる。スティーブ・リンゼイ船長ら7人の宇宙飛行士を乗せたディスカバリーは12日間の飛行計画期間中、国際宇宙ステーションに物資を輸送するほか、同ステーションの修理作業を行うことになっている。

  今回の打ち上げをめぐっては、前回打ち上げ時の昨年7月に、ディスカバリーの外部燃料タンクから断熱材が剥離する事故が起きたのと同様に、今回は外部燃料タンク表面の断熱材に長さ5インチ(12.7センチ)の亀裂が見つかり、亀裂周辺から断熱材の一部が剥がれ落ちるというトラブルが発生、NASAの関係者は、亀裂の深刻さを評価するため、3日夕に会議を開き、4日の打ち上げを予定通り行うかどうかを検討していた。

  NASAの技術者は、亀裂は燃料タンクに極低温の液体燃料を注入する際に、燃料タンクの表面が収縮、膨張したために生じたと見ている。また、同時に、亀裂部分の周辺から長さ3インチ(7.6センチ)の三角形をした断熱材の一部が外部燃料タンクから剥がれ落ちたことが分かった。しかし、NASAの技術者は、それ以外の部分には損傷がなく、しっかりしていることが確認されたという。また、断熱材以上に危険とされる氷結も問題の箇所には見られなかったとしている。

  3日夕の検討会議後、シャトル飛行計画の副運営責任者、ジョン・シャノン氏は、落下した断熱材のかけらは非常に小さいもので、たとえ、シャトルの打ち上げ時に落下したとしても、被害はなかっただろうと述べていた。

  打ち上げと飛行中は、ディスカバリーの様子が写真撮影されるが、もし、重大な損傷が見つかった場合には、乗組員は宇宙ステーションに避難し、別のスペースシャトル「アトランティス」が救援に向かうことになる。しかし、アトランティスも同じ断熱材剥離のリスクに直面せざるを得ないと見られている。ディスカバリーの乗組員は5日から長さ15メートルの検査用ブームを使って、断熱材や氷などの破片による機体への損傷がないかどうかのチェック作業に入る。【了】

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ライブドア・ニュース 増谷栄一記者
(参照:http://blog.livedoor.jp/emasutani/)
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2006年07月05日04時58分 AP/ライブドア・ニュース

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