高校物理をやさしく解説するブログ

高校物理をやさしく解説するブログです。説明は全てテキスト中心にまとめております。図はたまにありますが基本的に想像力を働かせて読んでください。「読んで」物理のイメージを作りましょう。

    著書『力学の基礎』はこちらです。
    毎日配信Twitterで物理をマスター!→こちらよりどうぞ。
    ブログはこちらよりどうぞ。
    堀口塾

    2011年03月

    沸騰水型の構造に関する記事です。

    福島第1原発 沸騰水型の構造裏目に

    東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発の原子炉は、「沸騰水型軽水炉(BWR)」と呼ばれる。国内の商用炉の6割を占めるが、今回の事故によって起きた大量の放射性物質の放出や汚染水の問題は、この構造が裏目に出た可能性がある。核燃料が過熱によって損傷し、核燃料を厳重に閉じ込めるはずの「原子炉圧力容器」の底部から外部に漏れ出していると関係者は見ている。【日野行介、須田桃子、下桐実雅子、江口一、関東晋慈】

    沸騰水型の構造
    genshiro1


     ◇燃料、溶接部から漏出か

     二ノ方寿(ひさし)・東京工業大教授(炉心安全性)によると、福島第1の原子炉は、水滴を含んだ蒸気を乾かす装置が圧力容器(高さ約22メートル)の上部にあるため、燃料棒の核分裂反応を止める制御棒は容器の底から通す構造になっている。圧力容器は厚さ約16センチの鋼鉄でできているが、底部には制御棒や中性子計測管を貫通させる100本以上の配管がある。

     一方、商用原子炉のもう一つの型「加圧水型(PWR)」は、制御棒を上から差し込む構造だ。

     現在、福島第1で発生している高濃度の汚染水や放射性物質は、圧力容器の底から漏れ出したものだと専門家は見る。 【福島第1原発 沸騰水型の構造について】の続きを読む

    原子力発電所ではウラン235という放射性物質の原子核が、
    核分裂をして、大量の熱が放出し、それにより水を熱し、
    沸騰させることでタービンを回し、発電します。

    その熱量というのは、
    だいたいウラン235が1gに対して、
    2トンの石油のドラム缶で11.5本、
    石炭でいうと3トン、
    が燃えたときに発生する熱量に相当します。

    TKY201103240468 【ウランから発生する熱量】の続きを読む

    今回の福島第一原発の事故で登場する放射性物質ですが、
    ヨウ素とセシウムばかりなんですよね。

    燃料として使われる、ウランや
    ウラン235の核分裂によって生成されるプルトニウムに
    関してはあまり報道でも出てきません。

    私としては、これはおかしいのではないか?
    と思っておりました。

    だったら、漏洩していないかな安全なのか?
    と思ってしまうかもしれませんが、安心せずに、
    つねにリスク管理はしたいものです。

    そこでツイッターをやっていたところ、
    ちょうど東京電力の記者会見があったようで、
    次のようなツイートが流れておりました。

    tsuda 津田大介
    東京電力「プルトニウムを測定する外部業者への依頼はまだ細かい部分を詰めている段階、で具体的に依頼している形にはなっていない」

    東電会見 @uesugitakashi のひとつの質問から、プルトニウムは検出されていないのではなく、測定機器を持っておらず測定できていないことが明らかに。×検出されておりません ○測定できていません ジャーナリストの仕事とはこういうことなんじゃないのかな。

    東京電力はプルトニウム漏洩に関しては、
    測定していなかったようです。

    そういう東電に対して、プルトニウム漏洩に触れていないことを
    ソフトバンクの孫社長はかなり警戒しています。 【ウランとプルトニウムは漏洩していないのか?】の続きを読む

    放射能の強さを表す単位をベクレルといい、
    〔Bq〕と表記されます。

    放射能、つまり、放射線を出す能力を表わす単位です。

    (参考)放射能という言葉は間違い

    ウランの放射能を発見し、ノーベル物理学賞を受賞した
    フランスの物理学者アンリ・ベクレルにちなんで命名されました。

    ベクレルとは、1秒間に自然崩壊(壊変)する原子核の数で表され、
    SI基本単位では〔1/s〕または〔s-1〕(Sのマイナス1乗)と定義されます。
    「s=1秒」ですから、1秒当たりの何かの量を表わす単位で、
    振動数と同じ次元ですね。

    1秒間に50回ピストンが往復運動すれば、振動数は50Hzとなる・・・
    ベクレルもそんなイメージでよいでしょう。

    50ベクレルならば、1秒間に50本の放射線の矢が飛んでくる、
    という感じで受け取れます。
    ただし、その矢が、勢いが強いか弱いかは、わかりませんよ。

    例えば、1秒間に1個の原子核が崩壊すれば、
    1〔Bq〕=1ベクレル
    となります。

    ですから、同じ放射性元素において、
    1ベクレルの場合と10ベクレルの場合は、
    どちらが、放射線を出しているのか、と聞かれたら、
    10ベクレルということになります。 【ベクレル 放射線の単位について】の続きを読む

    放射性物質の拡散シュミレーションが、
    いまだ、日本から発表されず・・・
    しかし、フランスのIRSN(放射線防護原子力安全研究所)が、
    いち早く発表しております。

    セシウム137の大気中拡散をシミュレーションした
    フランスのIRSN(放射線防護原子力安全研究所)による動画



    最新版はこちら
    3月22日更新プルームの時計シミュレーション

    Japon : le "panache" radioactif en images

    こういうのを海外のサイトで見ると、
    日本は一体何をやっているのでしょうかね。

    私たちに何も知らせてくれないではないか。
    テレビ局はACのCMをやるよりも、まずこういった
    シュミレーションの動画のような役に立つ情報を
    流したほうが良いだろう。

    環境への影響と線量日本の福島第一原子力発電所で2011年3月12日以降に発行された放射性のリリースのための評価
    23/03/2011

    【放射性物質 セシウム137 の大気中拡散シミュレーション】の続きを読む

    緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)
    によって放射線量を調べることができます。

    SPEEDIのデータは、
    環境防災Nネットから見ることが出来ます。

    ただし、福島と宮城に関しては、ただ今調整中です。
    これが何を意味するのか、はわかりません。

    故意に隠しているのでは?ということを言う方もいますし、
    大地震の影響で、システムが正確に作動していないのかもしれません。

    しかし、被害を受けた地域のリアルタイムの情報は、
    開示すべきであるという意見は世間一般にはあります。 【SPEEDIのデータ 環境防災Nネット】の続きを読む

    茨城県の放射線の常時監視システムです。
    政府は隠蔽をするから、自分でチェックすべき!

    原子力施設から排出される放射性物質の影響を監視する目的で、昭和52年1月からテレメータシステムを用いた常時監視を実施しています。

    放射線テレメータ・インターネット表示局

    空間線量率、風向、風速測定結果

    HP10-tizu

    このシステムは、測定局で空間ガンマ線量率や排水中の放射能濃度などを24時間連続測定し、データを中央監視局に転送して監視するものです。

    また監視データは、インターネットや表示局などを通じて、県民などに広く提供されています。
    【放射線テレメータ インターネット表示局】の続きを読む

    ガイガーカウンターですが、私が大学生のときに、
    研究室にある放射性物質の放射線測定で使ったことがあります。

    原発事故の事態では、一般の方々、
    とくに福島近県の方々などに、必要性が出てきました。

    放射線を測定するガイガーカウンター
    一時は売り切れていましたが、
    今はだいたい通販で手に入るようです。

    楽天ではいろんなショップが取り扱っています。













    ガイガーカウンターの在庫チェックはこちらから 【ガイガーカウンター 通販】の続きを読む

    原発の内部でどのような核反応が
    起こっているかは定かではないけれど、
    圧力などのイメージはボイル・シャルルの法則を
    イメージするとよいでしょう。

    圧力の説明はこちらから。

    単純に核反応などの影響が
    ほとんどないとした場合を仮定しましょう。

    気体が存在する場合、圧力、体積、温度は、
    ボイル・シャルルの法則に従っている。

    圧力=p
    体積=V
    温度=T

    です。

    ボイル・シャルルの法則は次のようになります。
    (pV)/T=一定 ⇒ (pV)/T=(p'V')/T'

    ガイガーカウンターの在庫をチェック 【原発事故とボイルシャルルの法則】の続きを読む

    ブログネタ
    福島第一原発 放射能 に参加中!
    昨日、たいへんお世話になった先生からメールが届きました。

    そこには、今回の福島第一原発の事故に関する、
    資料が添付されていました。

    syu6K

    柏崎刈羽原発の問題に誠実に係わられてきた
    井野博満さんによって書かれた資料です。

    今回の事故に関してとても詳しく書かれています。

    『柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会』

    【福島第一原発の事故に関する正しい見解】の続きを読む

    政府はもっと早く発表すべきだった。

    放射性物質、初の拡散試算…原子力安全委
     東京電力福島第一原子力発電所の事故に関して、政府の原子力安全委員会(委員長=班目(まだらめ)春樹・元東京大学教授)は23日夜、放射性物質の拡散を予測した模擬計算「SPEEDI(スピーディ)」の結果を発表した。

    TKY201103230470
    SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測)
    記事「30キロ圏外の一部、内部被曝の可能性 極端な例で試算」より

     本来、事故発生時に住民が迅速に避難するために利用するはずだったが、東日本巨大地震による停電や計器故障で、前提となる放射性物質の放出量が分からず、避難に役立つ計算ができなかった。

     このため、安全委では20〜22日の原発周辺の大気中の放射性物質の観測結果をもとに放出量を逆算。これを前提に、改めて放射性物質がどう拡散するか計算した。23日午後9時にようやく結果を公表したが、米エネルギー省が同日午前9時に独自の計算結果を公表した後だった。

    (参考)福島第一原発の事故に関する資料
    http://www.facebook.com/album.php?aid=52407&l=38ab4d2ea5&id=193570867334771

    外部被爆と内部被爆
    放射線の防御
    放射性元素の半減期
    暮らしの中の放射能
    核分裂と原子力発電 【放射性物質の拡散予測 「SPEEDI(スピーディ)」】の続きを読む

    学校でも放射線を学習する時間が失われつつあります。

    放射線は高校における物理の「原子」という分野に属しますが、
    ここでは、核分裂や核融合などの原子核反応のことなどを、
    核反応式を計算したりして、核のことを理論的に学習します。

    ちなみに、そこで出てくる単位はエネルギーの単位であって、
    「eV(エレクトロンボルト)」です。
    テレビでよく出てくる「ミリシーベルト」や
    「マイクロシーベルト」ではありません。

    この原子分野では、原子爆弾や原子力発電所のことも、
    先生によっては話すと思います。私は話します。

    しかし、この原子分野ですが、なぜか、
    何年か前から入試にも出題されなくなっています。 【高校で原子力や放射線を学習する時間が失われつつある】の続きを読む

    これまで放射線の存在を知らされないで、
    汚染された場に立ち入り多くの人が被爆しました。

    直ちに影響はない、という報道に惑わされないくらいの
    放射線の知識は得ておいた方がよいです。

    放射線に関する記事のまとめ
    外部被ばくと内部被ばく
    放射線の防御
    放射性元素の半減期
    暮らしの中の放射能
    核分裂と原子力発電
    【放射線に関する記事のまとめ】の続きを読む

    地震と津波による福島第一原発の事故によって、
    心配されているのが被ばくです。

    実際に放射線が漏れているとのことですが、
    これは放射能汚染を考えなければなりません。

    放射性物質は液体、粉末、気体といった状態で存在しますので、
    身のまわりの物質と同じような振る舞いをするといわれています。

    被爆に関しては二つあります。

    外部被ばくと内部被ばくです。

    外部被ばくですが、これは人間の体が外部から
    放射線を浴びることによる被ばくです。

    人間の体は常に太陽や宇宙線などの放射線にさらされていたり、
    X線を浴びたりしても平気なことから、
    ある程度強く作られていると考えられています。

    ですから、放射線を浴びて即命にかかわるという場合は、
    かなり大量に浴びなければなりません。

    外部被ばくは、近づかない、衣服で体を覆うなどで防げます。
    それに対して、内部被ばくには注意せねばなりません。

    【外部被ばくと内部被ばく】の続きを読む

    キュリー夫人は、放射線元素であるラジウムを発見し、
    輝かしい言及業績を残したが、その後、白血病で亡くなっている。
    これは、放射線障害によるものと考えられている。

    キュリー夫人 [DVD] FRT-267

    地球上に存在する放射性元素である
    ウランやトリウムから発する放射線は、

    α線(アルファ線)
    β線(ベータ線)
    γ線(ガンマ線)

    の3種類がある。

    これら3つの特徴は

    α線(アルファ線)→大きな粒子(高速なヘリウム原子核の流れ)
    β線(ベータ線)→小さな粒子(高速な電子の流れ)
    γ線(ガンマ線)→電磁波(波としての性質をもつ)

    です。

    まず、物質中を通過したときの起こす相互作用の強さは、
    α線が一番多く、

    α線>β線>γ線

    の順となっている。

    【放射線の防御】の続きを読む

    福島第一原発の事故の写真を見て気になるのが、
    炉心付近から出て行く煙です。
    あの中に放射性物質が入っているのではないか?
    と思うのですが、いかがなもんでしょう。

    7_233736

    放射性元素が体内に入り滞在したら、
    体外に排出されない限り、体内でずっと放射線を
    出し続けることになります。

    ところで、放射性元素というのはとても不安定なので、
    自分でエネルギーを放出してより安定した状態になります。
    これを崩壊(原子核崩壊)するといいます。

    いまにも爆発しそうな人・・・っているじゃないですか。。
    そのような人が怒り飛ばしてエネルギーを外に放出する・・・
    そんな風にイメージしてもよいかもしれません。

    不安定な原子核が安定化するときにα線やβ線を出すのですが、
    これらは人間にとってとても有害な放射線です。

    放射性元素というのは、その種類によって、
    崩壊する時間がわかっていて、
    元々あった放射性原子核の数が半分になる時間を半減期といいます。

    たとえば、1000個のウランがあったとしましょう。

    原子核崩壊して半分になると500個になります。

    この1000個から500個に減る時間を半減期といいます。

    さらに崩壊は進んで、半分になると250個になります。

    さらに、半分になると125個になります・・・

    このように、半減期ごとに半分半分を繰り返して、
    だんだん、放射性元素の数は減っていきます。 【放射性元素の半減期】の続きを読む

    私たちは生活の中で全く放射線を受けていない、
    というわけではありません。

    暮らしの中でいろいろな放射線を浴びています。

    まずは、宇宙から降り注ぐ宇宙線です。
    例えば、ジェット機で飛行すると、地上にいるときよりも何倍もの宇宙線を浴びることになります。

    また、岩石や空気など、身近に存在するものから出る自然放射線を浴びていて、食物などを通して体内からも浴びています。

    【暮らしの中の放射能】の続きを読む

    ブログネタ
    ガッチリ物理 に参加中!
    東日本大地震で福島第一原発で爆発しましたが、
    原発の原子炉の中で行われているのは、
    ウラン235という物質による核分裂です。

    この核分裂により、大きなエネルギーを得ています。

    このウラン235という物質は貴重で、天然ウランの中に
    0.72%しか含まれていません。

    中性子が比較的遅い速度でウラン235の中に入っていくと、
    ウラン235の原子核は振動し、やがて分裂します。


    ○:中性子
    ●:ウラン235原子核

    ○→→→→→☆● → ○ ○ これが別のウラン235やウラン238に衝突 【核分裂と原子力発電】の続きを読む

    原子力発電に使われる軽水炉には次の2種類がある。

    沸騰水型原子炉(BWR)
    加圧水型原子炉(PWR)

    原子炉の中には水が入っている。
    この水はウラン235の核分裂によって発生した中性子の
    反応速度を遅くするため、および、炉心で発生した熱を
    冷却するために用いられる。

    軽水炉とはこの水に軽水(重水とはちがう普通の蒸留水)
    を用いた原子炉のことをいう。

    沸騰水型原子炉(BWR)は、原子炉の中で水を沸騰させ、
    圧力と温度の高い蒸気を作るようになっている。

    genshiro1
    沸騰水型原子炉(BWR) 【原子力発電の軽水炉とは?】の続きを読む

    放射能という言葉ですが、マスコミの報道や一般人が、
    間違って使っているから気をつけよう。

    たとえば、今回の大地震のニュースです。

    福島第1原発 放射能漏れ 避難指示「10キロ」に拡大
    経済産業省原子力安全・保安院は十二日、東日本大震災の影響で自動停止した東京電力福島第一原子力発電所で外部に放射能が漏れた、と発表した。正門周辺の放射線量が通常の八倍、1号機の中央制御室で通常の約千倍。

     菅直人首相は、同日午前、同原発から半径三キロ以内の住民に出していた避難指示を十キロ圏内に拡大した。

     同原発1号機は、原子炉格納容器内の圧力が設計値の約二倍に上昇した。さらに圧力が高くなると、格納容器が圧力に耐えられず、変形したり破損する可能性がある。

    (以下続く)

    ということですが、
    この記事でも放射能という言葉が使われております。

    この記事だけではなく、他の記事や報道でも、
    同じように「放射能」という言葉がよく使われますが、
    これは間違った使われ方なんですよね。 【放射能という言葉は間違い】の続きを読む

    このページのトップヘ